デジタル採点システムはテストの答案用紙をスキャナーで読み取り、選択問題の正答や解答欄に記載された内容を判断して採点し、生徒の成績のデータベースへと登録するという便利なもので、教職員の業務の負担を大幅に低減することに成功しました。その一方で従来型のデジタル採点システムでは最終的には人間の目視での確認は必須で、少なからず現場の負担になっていたことは確かです。スキャナーの精度は最高レベルのものであっても90%代後半で、決して100%では無いことから、ごく稀とは言え誤検出が発生することもありました。マークシート型のテストであれば極めて高い精度が期待できますが、自由記載の場合は生徒ひとりひとりの個性的な文字を見極めなければなりませんでした。
スキャンで誤検出があった場合には教職員が目視で確認し、手動で修正の入力を行っていました。そんな中で登場したAIを駆使したデジタル採点システムでは、前述の生徒ひとりひとりの個性的な文字をAIが機械学習し、運用を続けていくうちに精度が高まり、一度ビッグデータに登録されたら以降は簡単にその文字を捉えることができるようになります。それでも万全を期すためには教職員による目視のダブルチェックは継続しますが、従来型のデジタル採点システムと比較すれば遥かに負担が低くなっています。AIを駆使したデジタル採点システムを導入して採点の精度を高めるのはもちろんのこと、教職員の業務を効率化に成功した学校や塾が増えています。